人にも地球にもやさしく。あたらしい食生活を提案するD2Cブランド「ZENB」とは

地球環境や健康にやさしく、近年関心が高まっている「プラントベースフード」。

2022年5月にはBAKE CHEESE TARTから初のプラントベースフードである「植物うまれのSOYタルト」も発売され、大手食品メーカーや飲食チェーン店など、さまざまな企業がプラントベースフードの開発や販売を始めています。

今回の記事では、SNSなどでも注目を集めている100%豆でできた「ゼンブヌードル」を販売するZENB JAPANの長岡雅彦さん(以下、長岡さん)にお話を聞きました。

Instagramで「ZENB」を知って食べてみたのですが、もちもち感があり、とてもおいしくて感動しました。 ミツカンさんが「ZENB」を立ち上げた背景はどのようなものだったのでしょうか。

ミツカンは1804年に創業し、2019年に215周年を迎えました。その際、10年後、20年後に、私たちがどのようなかたちで日本や世界の食生活に貢献していけるかを考えたことがきっかけでした。

おいしさに加え、素材そのものの価値を感じられるような食事や、人の健康だけでなく、社会や地球環境の健康も両立するような新しい食生活を提案していきたいという議論の中から生まれたのが「ZENB」というブランドです。

「ZENB」は植物を可能な限りまるごと使い、普段はあまり食べていないような皮や芯、種などもとれるようにしています。

例えばとうもろこしの場合、芯まで食べられるようになると、通常の1.5倍食べられるようになるんです。捨てている部分にこそ食物繊維やポリフェノールなどの栄養素が多く含まれているので、“植物を可能な限り丸ごと全部使う”という発想から「ZENB」というブランド名をつけました。

主力商品である「ゼンブヌードル」には黄えんどう豆が100パーセント使用されているそうですが、開発する際に黄えんどう豆以外の食材候補もあったのでしょうか。

ブランドの方向性として「麺を作ろう」というよりは「あたらしい主食を作ろう」というところからスタートしています。

最近だとグルテンフリーや糖質制限、ダイエットなどで「主食を食べない方が健康的」というような風潮もあると思うんですけど、やっぱり主食は本来は食事の中心なので「我慢せずに食べれらて、食べれば食べるほど健康になる主食」を作りたいという想いがありました。

また、複数の食材を組み合わせるというよりは、できるだけ素材の力を活かし、みんなが安心して食べられるようなものを作りたかったので、大豆や他の豆類、野菜類、穀物などさまざまな食材を試し、おいしさと栄養価のバランスが良かったのが「黄えんどう豆」だったんです。

黄えんどう豆でおいしい麺をつくるために、具体的にはどのようなことが大変でしたか?

豆の風味をどう活かすかが一番の課題でしたね。

どうしても豆のえぐみが出てしまうので、開発にあたってはそれをいかに抑えるか、麺を茹でる際にぼろぼろと溢れたり、千切れたり、煮溶けたりするのをいかに防ぐかも工夫を要しました。

日本人は麺好きが多いので、麺としての食感やのどごしにもこだわりました。最終的に現在のモチモチとした食感を実現するまでにとても時間がかかりましたね。

「ゼンブヌードル」は茹で汁もいただくことができるそうですね。

茹で汁も使えるのは「ゼンブヌードル」の最大の特長でもあります。

茹で汁を捨てなくて済むので環境にもやさしいですし、茹で汁に塩と胡椒、塩とごま油などを足してスープにしたり、野菜と麺を一緒に煮込み、好みで白だしや鶏ガラスープを足すと、罪悪感を持たずに食べられるラーメンもできますよ!

その他にも、茹で汁をとっておいてシチューやポトフなど、別の料理に使うお客様もいらっしゃいます。

麺を使って料理をする際、たとえばパスタだと洋食、蕎麦だと和食という風に作るレシピがある程度限られてくるかと思いますが、「ゼンブヌードル」はどんな料理にも使えそうですし、ホームページやInstagramでもたくさんのレシピが掲載されていますよね。

現在「ゼンブヌードル」を使ったレシピだけでも400件以上あります。

弊社で開発したレシピや料理家やシェフの方に考案してもらったレシピに加え、お客様が作られたメニューをレシピ化したものもあるんです。

Instagramでお客様が投稿している写真でおいしそうなものがあったら、「ホームページやSNSで紹介させてください」とDMでご連絡して、掲載させていただいています。

食品メーカーさんが提供しているレシピは料理家や有名なシェフなど、プロの方が考案したレシピが多い印象ですが、生活者の生の声を取り入れて、みんなが真似しやすいようなレシピも取り入れていることは素晴らしいことだと思いました。

Instagramで「#ZENB」と検索すると、お客様が投稿してくださった写真やメニューがたくさん出てきます。

元々「ゼンブヌードル」はさまざまな料理に使えるという提案をしていますが、社内では気づかなかったようなメニューをお客様が作って投稿してくれているのを見て勉強になりますし、お客様が考えたレシピをZENBから発信することで、より多くの方にZENBのことを知ってもらうきっかけにもなりますし、実際に投稿してくれたお客様にも喜んでいただけています。

御社にとっては新しい視点、カスタマー目線のアイデアを得られますし、お客様は自身が気に入っている商品のつくり手から声をかけてもらえるうれしさがある、win-winなコミュニケーションですね。 商品開発では、お客様の声をどのように活かしていますか?

「ゼンブスティック」という商品に「リッチテイスト」というタイプを追加する際、お客様に試作品をお送りしてインタビューを繰り返しながら商品開発を進めました。

もともと発売していた「 ゼンブスティック オリジナル」はザクザクとした食感でナッツや雑穀、豆なども入っていましたが、「もう少しおやつ感覚がほしい」といったお客様のご意見を活かして、しっとりとした食感で濃厚な味わいに仕上げ、「リッチテイスト」という名前を付けました。

野菜と果汁の甘さだけで、砂糖やバター、食品添加物に頼らない味づくりをしているので、ギルトフリーのおやつや間食として安心してお召し上がりいただけます。

これからの季節に向けて、長岡さんがおすすめしたい商品やレシピはありますか?

私が特におすすめしたいのは「ゼンブヌードル 細麺」ですね。

茹で時間も4分と短い時間でできるほか、食物繊維やタンパク質もたっぷりとれますし、めんつゆとの相性も良く、そうめんとして手軽に健康に食べられるのが魅力です。

他のレシピだと「ビビン麺」や「焼きビーフン」もおすすめですよ。

「ZENB」のブランドとして、これからどのようなことに挑戦していきたいですか?

現在は麺を中心に展開していますが、365日6食すべてにおいて新しい食生活を提案できるようにしていきたいです。

朝昼晩の食事だけでなく、間食や夜食も含めてどのような商品を提供していくかを考えています。現在は昼食や夕食として食べていただくことが多いのですが、今後は朝食としても食べられるような商品も発売していきたいなと思っています。

「ZENB」のようなプラントベースフードを食べることで、地球環境や自身の健康についても改めて考えるきっかけとなりました。

長岡さん、お話をありがとうございました。

撮影:大島彩

執筆:屋宜美奈子

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